
こんにちは。元美容外科カウンセラーのちゅる美です。
自身もニキビ、ニキビ跡に悩んでおり、これまで実に多くの治療を受けてきました。そんな私がこの疑問にお答えします。
結論を言うと、ニキビの保険適用治療は薬以外にも、
- 面皰圧出
- 赤外線治療
- クリアタッチS
- オムニラックス
といった処置が保険適用になります。しかしピンクのマークの施術に関しては全ての病院で保険適用されるわけではなく、現段階ではまだまだ自費診療の所が多いのが実情です。
また、美容クリニックで行っているようなレーザーフェイシャルやフラクショナルレーザーなどの処置は保険適用で行っている病院はありません。
以上の点を踏まえたうえで、ニキビの保険適用治療についてまとめましたので参考にして下さい。
本記事の内容
- ニキビの保険適用治療一覧【基本編】
- ニキビの保険適用治療一覧【特別編】
- レーザーはニキビ治療に対し保険適用じゃない事が多い
ニキビの保険適用治療一覧【基本編】
ニキビの保険適用治療の基本として、
- 内服薬
- 外用薬
- 面皰圧出
- 赤外線治療
があります。
これらはほぼ全ての病院で保険適用になります。
よく処方される薬などについて一覧表にしました。
内用薬
内用薬 | 薬の名前 | 主成分 | その他 |
抗生物質 | |||
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ルリッド錠 | ロキシスロマイシン | |
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ミノマイシン錠 | ミノサイクリン塩酸塩 | |
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ファロム錠 | ファロペネム | 2021年の現段階では、ペネム系に分類される唯一の抗生物質ですので、耐性菌の心配が今の所少ないのが特徴です。 |
ビタミン剤 | |||
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シナール配合錠 | アスコルビン酸、パントテン酸ナトリウム | ビタミンC製剤。ニキビ跡の色素沈着の予防。 |
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ピドキサール | リン酸ピリドキサール | ビタミンB6製剤。皮脂の分泌を抑制する。 |
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フラビタン | フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム | ビタミンB2製剤。皮膚や粘膜を健やかに整える。 |
漢方薬 | |||
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清上防風湯 | せいじょうぼうふうとう | 皮脂分泌が盛んな思春期ニキビに効果的な漢方薬。 |
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十味敗毒湯 | じゅうみはいどくとう | 比較的炎症の初期段階のニキビに効果的。 |
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荊芥連翹湯 | けいがいれんぎょうとう | 炎症性ニキビを慢性的に繰り返す方に。 |
外用薬
外用薬 | 薬の名前 | 主成分 | その他 |
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ダラシンTゲル | クリンダマイシン | 抗生物質。 |
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アクアチムクリーム | ナジフロキサシン | 抗菌剤。 |
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ゼビアックスローション | オゼキノサシン | アクアチムよりも抗菌作用が高い為、処方されることが多くなってきている。 |
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ゲンタシン軟膏 | ゲンタマイシン硫酸塩 | ニキビや外傷に対しての化膿予防効果があり幅広く使用されているが、最近はニキビにあまり処方されていない。 |
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ディフェリン | アダパレン | 過酸化ベンゾイル薬の登場により、選手交代となりつつあるが、ニキビ治療においてはまだまだ処方されているメジャーな薬。 |
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ベピオゲル | 過酸化ベンゾイル | ニキビ治療の第一選択として処方される頻度の高い薬。 |
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エピデュオゲル | アダパレン、過酸化ベンゾイル | 副作用が若干強め。 |
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デュアック配合ゲル | 過酸化ベンゾイル、グリンダマイシン | 炎症の強いニキビへの治療によく用いられます。 |
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ヒルドイドソフト軟膏 | ヘパリン類似物質 | 保湿剤として。主にアダパレンや過酸化ベンゾイルによる副作用の軽減として用いられます。 |
※同じ製品名でもジェル、ローション、クリームなど様々な形状があります。
※輸入代行で購入できるものについてはリンクを貼っています。
関連記事:「病院でもらうニキビ処方箋一覧【塗り薬、飲み薬】」
処置
処置 | 処置の名前 | 効果 | その他 |
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面皰圧出 | 面皰圧出器を使ってニキビの中にある膿や角栓を取り除き炎症を早く鎮める。 | 自分でニキビ潰すより安心。 |
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赤外線治療 | 赤外線ランプをあててニキビ菌を殺菌。 | 昔はよく行われていた印象ですが、今はほとんど使われていない印象。 |
ニキビの保険適用治療一覧【特別編】
ニキビの保険適用治療として「光治療」も一部加わりました。
とはいえ全ての病院で保険適用になるのではなく、現段階においてはごく一部です。
しかし、自費であってもこの2つは比較的安価な金額設定となっている所が多い印象です。
光治療 | 治療名 | 効果 | その他 |
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クリアタッチS | 青、赤色光、熱の作用でニキビ菌を殺菌し、炎症を抑え、ニキビの治りを早くする。皮脂分泌を抑制する為ニキビ予防にもなる。 | ちょっと熱痛いそうです。 |
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オムニラックス | 青、赤の2種類の光でニキビ菌を殺菌し、皮脂腺からの過剰な皮脂分泌を抑制し、炎症性ニキビを改善させる。 | 痛みはほとんど無し。 |
ちなみに私はクリアタッチSが出る前の「クリアタッチ」という機器で何度か施術を受けたことがあります。こちらは保険適用にはならず自費でした。1回¥7,000程度。
週に2回、計8回を1クールとして合計4クール程経験しました。
暖かい風みたいな心地よさのあと、パシュっと赤い光と同時にかなり熱いものでジュっと焼かれているような痛みがありました。鏡見るともみあげ、額の髪の生え際が少し縮れていました。
照射後は肌が乾燥する位皮脂分泌が抑えられて肌がサラッサラ。徐々にニキビも治っていき出来にくくなりました。
20代前半の時はかなり効いた印象だったのですが、30手前で受けた時はあまり効果が得られませんでした。
10代、20代前半の過剰な皮脂によるニキビに効果があるのかもしれません。
レーザーはニキビ治療に対し保険適用じゃない事が多い
ニキビは尋常性ざ瘡という病名がつくれっきとした皮膚の病気ですが、レーザー治療は殆ど保険が適用されません。
厚生労働省の認可が下りた「Vビーム」は、赤ら顔、酒さ、単純性血管腫、毛細血管拡張症などに対して保険が適用されますが、ニキビやニキビ跡の赤みに対しては適用外です。
もちろん点数を稼ぎたい一部の病院ではニキビに対して保険適用してくれる場合もありますが…。
よく保険適用と間違えやすいのでご注意下さい。
まとめ:ニキビはまず皮膚科へ
ニキビ治療の保険適用は基本的に内用薬、外用薬の処方箋のみの事が多いのですが、ニキビに悩んでいる方にとっては何かしら処置を施してもらいたいものです。
一部の病院ではクリアタッチS、オムニラックスが保険適用で行ってくれる事があるので、是非お近くの医療機関でやっているかどうか確認してみて下さい。
とはいえまだまだ保険適用じゃない病院が多いので、今後の進展に期待したいところです。
ー今日は以上です。