美容医療

美容整形ダウンタイム時にあると良いもの【By元美容外科スタッフ】

2021年4月22日

美容整形ダウンタイム時にあると良いもの【By元美容外科スタッフ】

 

ちゅる美
こんにちは。元美容外科カウンセラーのちゅる美です。

 

美容医療を受けるにあたって避けて通れないのがダウンタイム。

特に侵襲性の高い整形手術を受けた際は腫れ、痛み、内出血と戦わなければいけません。そしてダウンタイムがある程度収まった後は傷の修復を辛抱強く待つ必要があります。

 

ダウンタイム時やその後のケアをしっかり行うことで療養中のQOLが上がったり施術の仕上がりが良くなりますから、施術したからといって安心するのではなく、ダウンタイム中も、傷が癒える最中も、可能なら施術数日前より適切なケアを是非施して頂きたいものです。

そこで、施術前、ダウンタイム中、その後のケアに持っておくと良いものを自身のメモがてらまとめてみました。

全て、

  • 元職場で患者に処方したもの
  • 元職場の勉強会、学会で学んだもの
  • 自身が他院にて処方されたもの
  • 他院にて紹介されたもの

です。

これから美容医療を受けようと考えている方の参考となれば幸いです。

 

本記事の信ぴょう性

 

 

はじめに

本記事で紹介するものには医薬品が含まれています。

施術の内容、病院からの処方箋、持病によりあなた自身に適さないものも含まれていますし、飲み合わせの問題もあります。

使用を検討する際は主治医に確認の上、正しく使用して下さい。

実際に医療現場で使われているものや、学会、勉強会等で学んだものなどを紹介していますが、あくまでもこういった製品がありますという、素人によるまとめ記事である事をご理解下さい。

 

内用薬、サプリ等

内用薬 名称 効果 その他
トラニラスト トラニラスト(リザベン) ケロイド 柴苓湯と併用可能
柴苓湯 柴苓湯 ケロイド 小柴胡湯と五苓散の合剤。リザベンと併用可能
治打撲一方 治打撲一方 腫張、痛み 打撲や捻挫によく用いられる
シンエック シンエック 腫張、内出血、傷の修復 ナチュラルハーブ配合
アルジネードウォーター アルジネードウォーター 回復、傷の修復 アルギニン、亜鉛・銅を補給。術前から飲む
オーエスワン オーエスワン 術中の安定、回復 水、電解質の補給。術前から飲む
ビタミンC ビタミンC 傷の修復、色素沈着 シナール、サプリメント
亜鉛 亜鉛 傷の修復 サプリメント

 

外用薬

外用薬 名称 効果 その他
ドレニゾンテープ ドレニゾンテープ ケロイド ステロイド
エクラープラスター エクラープラスター ケロイド ステロイド。ドレニゾンより効果強い
ヒルドイド ヒルドイド ケロイド、内出血、乾燥 軽度のケロイドには良いがこれだけでは難しい
ケラスキンクリーム ケラスキンクリーム 内出血、針痕 ラクトフェリンによるキレート作用
ケロコート ケロコート ケロイド、保護 液状包帯

 

被覆材

被覆材 名称 効果 その他
デュオアクティブ デュオアクティブ 傷の治癒、保護 湿潤療法。ハイドロコロイドなら何でも可能
ステリストリップ ステリストリップ 創部の閉鎖、接合、補強 真皮縫合の際に貼る事がある。替えがあると便利
マイクロポア マイクロポア 創部の閉鎖、接合、補強、紫外線カット 抜糸後の傷跡ケア。茶色の為紫外線をも防ぐ
アトレスケア アトレスケア 創部の閉鎖、接合、補強 抜糸後の傷跡ケア。透明で薄くて快適
エアウォールUV エアウォールUV 保護、紫外線カット 上からメイクができる。薄くて快適

 

 

少し掘り下げて解説

ここで2点ほど少し掘り下げたいと思います。

  • ケロイドの治し方
  • 施術前から飲んでおきたい経口補水液

についてです。

元職場での勉強会や、自身が卵巣嚢腫で腹腔鏡手術を受けた際になるほど~っと思ったものについて、医療機関の情報を引用しつつ解説します。

 

ケロイドの治し方

ケロイドの治し方は内用薬、外用薬に加え、テープ等による圧迫固定を行う事が一般的です。

 

ケロイド治療法

引用元:家庭画報

 

美容医療に関心がある方ならすでにご存じの事と思いますが、よく知られているケロイド予防、治療として下記3点が挙げられます。

  • トラニラスト(リザベン)内服
  • ドレニゾンテープ
  • ケナコルト局注

これらももちろん良い結果が得られるので実際によく使用されているのですが、ケロイドの症状が酷い方には、

  • 柴苓湯(サイレイトウ)とトラニラストの併用
  • ドレニゾンテープではなくエクラープラスターを使用

という方法も用いられていますので、是非覚えておくと良いかと。

 

柴苓湯について

 

柴苓湯とは

柴苓湯

小柴胡湯(ショウサイコトウ)と五苓散(ゴレイサン)を合わせた合剤。
胃腸炎や下痢に用いられているが、ケロイドや肥厚性瘢痕に効果がある。炎症を抑え、ケロイドが大きくなるのを抑える効果もある。

出典:「ツムラ柴苓湯エキス顆粒(医療用)

 

 

社会保険中京病院形成外科の臨床的有用性の検討によると、トラニラスト(リザベン)よりも柴苓湯の方が有用性が高いという結果になったそうです。

単独使用でも可能なのですが、この臨床によりトラニラストと柴苓湯の併用が推奨される事となりました。

 

柴苓湯はトラニラストと同等かそれ以上の治療効果があり、重篤な副作用もなく長期間の服用も可能なことから、ケロイドや肥厚性瘢痕の治療に有用性が高いことが示唆されました。そこで現在当科では、ケロイドや肥厚性瘢痕の薬物治療には柴苓湯とトラニラストの併用投与を原則としています。

引用元:「ケロイド・肥厚性瘢痕の治療に漢方薬」

 

  • トラニラストによる頻尿等の副作用や長期飲むことに抵抗のある方は柴苓湯
  • 漢方薬が苦手な方はトラニラスト

といった選択肢も可能です。

 

エクラープラスターについて

 

エクラープラスターとは

エクラープラスター

ステロイドの貼付剤。
抗炎症作用や免疫抑制作用などにより、湿疹、痒み、赤みなどを和らげ、ケロイドを治す。

出典:「エクラープラスター20㎍/㎠

 

よく使用されているドレニゾンテープは弱い作用なので小児に使う事が多いようです。

一方エクラープラスターはステロイドの作用は強めの為、皮膚が厚い大人には大変有効とされています。

 

ケロイドによく効く薬剤が見つかったことで、ケロイドの90パーセントは手術で切除しなくても治せるようになりました。「その薬剤とは抗炎症剤のステロイドテープ『エクラープラスター』です。それまで効果の弱いテープが主に使われていましたが、『エクラープラスター』がケロイドの炎症反応も抑える強い薬効があることがわかり、治療の主流となっています」。

引用元:「家庭画報

 

局所的に作用する為、全身的な副作用を心配することなく使えるとの事ですが、ステロイドに抵抗がある方も見えると思うので、医師と相談の上、弱い作用のドレニゾンテープから始めてみてもいいのかもしれません。

更に強い作用のあるエクラープラスターという選択肢もある、ということを覚えておけば良いかと。

 

施術前から飲んでおきたい経口補水液

美容整形を受ける際、全身麻酔、静脈麻酔を併用して受ける方も多い事と思います。

その際に役立つのが下記2点。

  • オーエスワン
  • アルジネードウォーター

どちらも医療機関で「術前経口補水療法 oral rehydration therapy (ORT)」として用いられています。

医療法人社団刀圭会「協立病院」ではこの2つを併用して手術を行っているようです(下の図)。

 

 

これらによって術中の容態を安定させ、術後の回復を早め、傷の修復を促してくれるので是非美容医療の際にも取り入れてほしいものです。

 

オーエスワンについて

 

オーエスワンとは

オーエスワン

脱水症のための食事療法(経口補水療法)に用いる経口補水液。水・電解質の補給・維持をする。

【原材料名】糖類(ブドウ糖、果糖)、食塩、クエン酸(Na)、塩化K、リン酸Na、塩化Mg、甘味料(スクラロース)、香料
【エネルギー】10kcal

出典:「経口補水液 オーエスワン

 

何かしらの病気で手術をする際、医師からオーエスワンを飲むよう指示される場合があります。

これには下記の理由があります。

  • 術前絶飲食による患者の身体的、精神的ストレスの軽減
  • 循環動態が安定し良好な麻酔管理が可能となる

手術前から手術後にかけて飲むのですが、オーエスワンは吸収が早く、一度に飲むと排泄される為少量ずつ飲む事が大切です。

これは美容医療を受ける際の全身麻酔、静脈麻酔時の容態安定、回復促進として同じ要領で使用する事が出来ます。

 

アルジネードウォーターについて

 

アルジネードウォーターとは

 

アルジネードウォーター

アルギニン2,500㎎・亜鉛10mg・銅1.0mgを補給可能としたドリンク。飲みやすいスポーツドリンク風味。

【原材料名】デキストリン、しょ糖、アルギニン、酸味料、香料、紅花色素、甘味料(スクラロース)
【エネルギー】100kcal

出典:「アルジネードウォーター

 

アルジネードウォーターも実際に手術の際に用いられており、術前から術後に飲むようにとされています。私は以前卵巣嚢腫の手術の際に病院側から提供されました。

中信勤労者医療協会の松本協立病院では「術後回復力強化プログラム」として取り入れています。

こちらは主に術後の回復、傷の修復目的で処方される事が多いです。

美容整形の手術の傷跡ケアとして同じように取り入れると良いかと。

 

さいごに

本記事で紹介したものは医療機関で実際に使用されているもの、もしくは推奨されているものであり、文献でしっかりと裏付けも取ってあります。怪しい素人提唱の民間療法ではありません。

重篤な副作用等引き起こさない為にも、自身の受けられる術式、麻酔法、体調を加味しつつ医師の指導の下適切に使用して下さい。

美容整形の成功は手術前数日から手術後、傷が完全に癒えるまでのケアで大きく左右されます。

病院から指示された注意事項を厳守しつつ、自分でできる最大限の努力をして下さい。

これから美容医療を受けられる方が納得のいく仕上がりになる事を願っています。

 

ー今日は以上です。

 

合わせて読みたい
【美容医療】傷を早く治し、傷跡を残さない為に私がしている4つの事
【美容医療】傷を早く治し、傷跡を残さない為に私がしている4つの事

続きを見る

 

参考文献

・一般社団法人日本形成外科学会『急性創傷/瘢痕ケロイド』(最終閲覧日:2021年4月22日)
https://jsprs.or.jp/docs/guideline/keiseigeka2.pdf

・家庭画報『ケロイドは体質だから治らない?実はそうではありません!専門外来で聞きました』(最終閲覧日:2021年4月22日)
https://www.kateigaho.com/migaku/45035/3/

・インタビューフォーム『ツムラ柴苓湯エキス顆粒(医療用)』(最終閲覧日:2021年4月22日)
https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/5200055D1020_1_15/

・浅井 真太郎『ケロイド・肥厚性瘢痕の治療に漢方薬』(最終閲覧日:2021年4月22日)

・インタビューフォーム『エクラープラスター20㎍/㎠』(最終閲覧日:2021年4月22日)
https://www.hisamitsu.co.jp/medical/data/eclarp_i.pdf

・大塚製薬『経口補水液 オーエスワン』(最終閲覧日:2021年4月22日)
https://www.otsuka.co.jp/nutraceutical/products/os-1/

・Nestle『アルジネードウォーター』(最終閲覧日:2021年4月22日)
https://www.nestlehealthscience.jp/brands/arginaid

・京都第一赤十字病院麻酔科『手術前の体液管理における術前経口補水療法』(最終閲覧日:2021年4月22日)
https://gakken-mesh.jp/info/wp-content/uploads/2011/03/1011_plus1.pdf

・松本協立病院『術後回復力強化プログラム』(最終閲覧日:2021年4月22日)
http://www.chushin-miniren.gr.jp/consult/cardiovascular/eras/

ランキング参加中。クリックしてくれると嬉しいです。

  • この記事を書いた人
  • 最新記事
ちゅる美

ちゅる美

水野ちえ美(ちゅる美) 日本エステティック業協会認定エステティシャン 【経歴】美顔、痩身、脱毛エステサロン勤務▶美容整形外科クリニックにて美容カウンセラー▶美容ライター

-美容医療

© 2021 ちゅる美ブログ Powered by AFFINGER5