
こんにちは、元美容外科カウンセラーのちゅる美(@tyurumi3)です。
ふっくらとした涙袋はアイドルの影響により一時期爆発的に注目されるようになったのはまだ記憶に新しいかと。これを機に涙袋専用のメイクアイテムや涙袋を作るメイク術が登場するなど若い世代を中心に涙袋への関心が広がっていきました。
当時私は美容外科で勤務していたのですが、同時期に涙袋のヒアルロン酸注射を希望する方が増えてきたのを覚えています。
そんな私も影響をされ涙袋のヒアルロン酸注射を過去5回受けた経験があります。
その体験談をもとに、涙袋の持ちやデメリット、失敗しない為のポイント等をお伝えします。
本記事の内容
- 涙袋のヒアルロン酸注射とは
- 涙袋ヒアルロン酸の持ちについて【私の現状と共に解説】
- 涙袋ヒアルロン酸のメリット
- 涙袋ヒアルロン酸のデメリット【5回注入した私の体験談から解説】
- 涙袋ヒアルロン酸注射で後悔しない為に出来る事
結論を言うと、涙袋のヒアルロン酸注射は初回では1年ほど持ち、3.4回複数回継続して打つと5年以上は持つ印象ですね。私は過去5回注入していますが、最終日から5年経過した今でもしっかり残っています。
涙袋は吸収してなくなるとシワ、弛みが出やすくなると言われていますので、後悔しない為には欲張って多量注入しない事が大切であり、美容整形特有の感覚麻痺に陥らないよう自分の美意識をしっかり保つ事も重要なポイントです。
自分の体験にもとづく以上の点を踏まえながら、美容外科勤務時代の知見と医療機関の情報を交えて解説します。
※総じて美容医療は医学的根拠が示されにくい部分があり所説もある為、医師により考えも異なります。効果については個人差があり、あくまでも筆者個人の体験に基づく主観的な内容である事をご理解下さい。
目次
涙袋のヒアルロン酸注射とは
涙袋のヒアルロン酸注射とは、透明のジェル状であるヒアルロン酸を皮下に注入する事でふっくらとボリュームをもたせて魅力的な目元を作る方法です。

ヒアルロン酸

ヒアルロン酸
涙袋は別名「ホルモンタンク」と呼ばれており、ここをふっくらさせることで立体的で優しい印象の目元になると言われています。
ヒアルロン酸はやがて分解吸収されますので、用いる製剤にもよりますが約半年~1年ほど効果が持続します。
ですから維持するためには吸収されてきたと実感した時に再注入を受けるといった具合です。
涙袋ヒアルロン酸の持ちについて【私の現状と共に解説】
涙袋へのヒアルロン酸の持ちについて、一般的に言われている事と私の現状の2つの観点からお伝えします。
一般的な見解
ヒアルロン酸は半年~1年程効果が持続すると先述しましたが、製剤の種類、注入部位、受ける人の体質により持ちは様々です。
しかし繰り返し注入することで持続期間は徐々に長くなる傾向があります。
その考えられる理由は下記の通り。
ヒアルロン酸の持ちが長くなる理由
- ヒアルロン酸は体内組織によって分解、吸収されるため、多く注入することで組織との接地面積がヒアルロン酸体積に比べ少なくなり、よって吸収されるのに時間がかかる。
- ヒアルロン酸の周りに被膜が形成され吸収されなくなる(半永久的に残存する)。
10年以上ヒアルロン酸が残ったままの場合は後者の理由が考えられます。
バッグによる豊胸手術やプロテーゼによる顎や鼻の手術の際体内では異物反応が起こり、異物を囲むように皮膜を形成して体内組織と異物との間に壁を作りますが、これは皆さんすでに承知の事かと思います。
しかしこの皮膜というのはバッグやプロテーゼといった固形物だけではなくヒアルロン酸にも実際に起こった症例があるそうです。

繰り返し施術を受けるとヒアルロン酸は全て吸収されず、その場に残るようになるので効果の持ちが長くなります。それは、ヒアルロン酸の周りにコラーゲンの膜を形成し、ヒアルロン酸の吸収を阻害している為だと考えられています。
しかし皮膜形成によって持続期間が長くなるのは総じて悪い事とは言えず、長く持つからこその良い面もあります。
胸や鼻へのヒアルロン酸注射は一か所への注入量が多い為皮膜によって触り心地が悪くなる場合があり、鼻なんかは太くて存在感のある見た目になる場合があります。
こういった例では皮膜形成は非常に困りものですが、その他の面積の小さいパーツへの注入でしたら持続期間が延びる事は良い面の一つともいえます。
一般的にヒアルロン酸は私たち人間の体内にある物質ですから残っていても問題はないと言われています。
もし早く吸収される事を望むのであればヒアルロニターゼというヒアルロン酸分解酵素の注射をすれば元に戻ります。
私の現状
さて、涙袋ヒアルロン酸注射の持ちについて私の現状をお話ししましょう。
私の涙袋歴は下記の通り。
ちゅる美の涙袋の歴史
- 2012年頃初めて涙袋にヒアルロン酸注射を受ける(量不明。¥30,000分の量と記憶している)
- 1回目より半年経過後に2回目注入、3回目からは10か月スパンで注入(量不明。2回目以降は毎回¥13,000ほどの量)
- 2012年~2015年の間に計5回注入
- 使用したヒアルロン酸は「TEOSYAL Pure Sense」の内のどれか。
- 同じ医師が施術
初回はある程度量をいれたつもりですが、それでも金額にして¥30,000だったので平均的にはそこまで多い方ではないように思います。
1回目注入後は割と吸収が早く感じたので半年後に再注入しています。
2回目を行ってからは割と持ちが良いように感じましたが、この時点で美的感覚が麻痺してきており、まだ残っているのに少なくなった感覚にとらわれ、以後10か月の感覚を空けて再注入していました。といっても毎回の注入量はとても少ないものでした。というのもこれ以上大きくはしない方がいいという医師の判断の為です。左右差を無くすための微調整として打っていたようなものですね。
再注入は毎回少ない量でしたが、積み重ねによって徐々に涙袋は大きくなっていきました。
最初の内は下まつ毛から数ミリふっくらとしていただけだったのですが、次第にふくらみの幅が広くなっていき今では8mmほどの涙袋にまで成長しましたw
ですから2015年に医師の判断のもと涙袋にヒアルロン酸を入れるのを止めました。
しかしですね、今現在5年間全く再注入していないのにしっかりヒアルロン酸が残っているんです。涙袋が欲しかった私にとってこれは良い事ではあるのですが、ここまでしっかり残ることに驚きましたね。
注入を止めてから2年ほど経過した2017年の写真と、5年経過した2020年の写真がこちらです。

2017年7月7日

2020年12月28日

2017年7月7日

2020年12月28日
2017年から3年経過した2020年の写真では少し量が減っていますね。
それでも結構パンパンの涙袋ではあります。
ちなみに法令線にヒアルロン酸を打った経験があるのですが、そちらも持ちは結構よかったですね。とはいっても涙袋ほどではありませんが。
「【画像あり】法令線にヒアルロン酸注射をした体験談【効果や費用】」の記事に詳細をかいていますので合わせて参考にしてください。
涙袋ヒアルロン酸のメリット
涙袋のヒアルロン酸注射のメリットは、やはり手軽に大きな目元を演出できる事につきます。
これはそれぞれの美的感覚にもよりますが、私としては涙袋あったほうが目元の印象が優しくなり、アイメイクもばっちり決まると思います。
メイクで涙袋を作るのには限界がありますし、横から見た時の立体感をメイクで作るのには無理があるので、メイクとヒアルロン酸注射を比較すると仕上がりは雲泥の差です。
私は度重なるヒアルロン酸注射により涙袋がパンパンになりましたが、それでも仕上がりに満足しています(2017年のパンパンMAX期を除く)。
スッピンの状態でかつ照明のあたり具合によって「え、何このナメクジ。キモイ。」と思う事もありますが総合的には気に入ってますね。
下の写真はメイク後です。メイクしてこそ涙袋の良さが発揮されると思っています。

メイクあり

メイクあり
とはいえこれは各人の美的感覚によりますので、この写真を見て「やらない方が良いじゃん」と思う方もいると思います。
涙袋ヒアルロン酸のデメリット【5回注入した私の体験談から解説】
涙袋のヒアルロン酸注射はメリットもあればデメリットもあります。
5回注入した体験を持つ私が思うデメリットは下記の通りです。
涙袋ヒアルロン酸のデメリット
- 確実に他人にバレる
- ナメクジに見える
- シワになる可能性大
- 目のトラブルを引き起こす可能性がある(らしい)
確実に他人にバレる
涙袋をヒアルロン酸で作ると、確実と言って良いほど他人にバレます!!
私は勤務先のクリニックの院長に内緒で他院にて注入したのですが、バレました。親にもバレましたし、友人、副業のバイト先のお客さんにもバレました。
通常の太陽光の下でしたら分かりにくいのですが、黄色い白熱灯、スポットライト直下といった照明の種類やあたり具合でより涙袋のパンパンさが顕著になることがあり、そういった場所で指摘される事が多かったですね。
だってこんなに立体的なのですから…。不自然極まりないですよね。「してないです」と否定する気すら起こらない。

笑顔を作ると不自然なまでの涙袋
涙袋がバレると他の個所も美容整形してる?っと合わせ技をかまされるのでそこもデメリットの一つかと。
ナメクジに見える
たまに涙袋がナメクジに見えて気持ち悪く思う時があります。
通常時はまだ良いのですが、ニコっと笑顔を作ると涙袋がすっごく盛り上がり、漫画「おそるべしっっ!!! 音無可憐さん」の音無可憐さんみたいになります。

通常時

ニコっとした時
1回目注入した時はここまでならなかったのですが、徐々にヒアルロン酸が積み重なるとナメクジ状態になりますので量と回数は本当に気を付けないといけませんね。
勤務先の患者や看護師もこのようなナメクジ状態になっていました。
シワになる可能性大
涙袋のヒアルロン酸が吸収されて無くなるとシワや弛みが生じる可能性もあります。
というのも人の皮膚は過度に引き延ばされると完全に元に戻ることは無く、たるみが生じたりシワになる事があるからです。肥満の人や妊婦さんがその良い例ですね。
ただ、元々あった目元のシワが涙袋によって消失し、今度は吸収された時にその元々あったシワが出てくるという場合もあります。
私がまさに後者のパターンです。
若いころから笑った時の目元のシワが気になっており、涙袋で解消されたのでラッキーに思っていました。しかし最終注入日から5年経過した今、涙袋パンパンMAX期と比較するとシワが目立つようになりましたね。
目のトラブルを引き起こす可能性がある(らしい)
これは定かではないのですが、一応紹介しておきます。
涙袋のヒアルロン酸注射によってドライアイやマイボーム腺梗塞といった目のトラブルを引き起こす可能性があるらしいです。
マイボーム腺梗塞とは
まぶたの中にはマイボーム腺という、涙を構成する成分の一つである油(脂質)を分泌する腺が数十個並んでいます。…マイボーム腺の脂質や角化物が固まると白色や透明の固形物となります。開口部にこの固まりが出来ると、まぶたのふちに白いぷちっとしたものが見られるようになります。
というのも、ドライアイで眼科にかかった時に医師から上記の指摘がありました。
医師曰く、涙袋を膨らませることで脂を分泌する腺が圧迫されてマイボーム腺が詰まり、そうすると目を潤している涙の蒸発を防ぐ脂が足りなくなりドライアイになるとの事。他にもドライアイの原因は考えられるが、涙袋もその原因の一つとして考えてくださいと言われました。
確かに私はマイボーム腺梗塞が頻繁に起こっています。

マイボーム腺梗塞

マイボーム腺梗塞
しかし涙袋のヒアルロン酸とこれら目のトラブルの因果関係については調べても出てきませんでしたので、あくまでも参考程度にご理解いただければと。
涙袋ヒアルロン酸で後悔しない為に出来る事
涙袋のヒアルロン酸注射で後悔する点と言えば、下記の2点ではないでしょうか。
- パンパンのナメクジ状態
- シワ、弛みが出てきた
このような後悔が残らない為に重要なのは、欲張りすぎない事につきます。
最初から多量に注入したり、何度も何度も沢山注入すると気づかないうちに気持ちの悪いナメクジみたいな涙袋になってしまいます。
先述したように個人の美的感覚はそれぞれなのでこればかりはどうしようもないのですが、ただあまりにも入れすぎると今度はシワ、弛みが生じる可能性があります。
また、ヒアルロン酸を入れすぎてしまったから一旦無くしたいからと分解注射(ヒアルロニターゼ)をしたとしても、今度はその注射によってシワが増えたり、生物由来のたんぱく製剤ですからアレルギーが出る可能性もあります。
私もそうでしたが、美容整形は感覚を鈍らせてしまう事が多々あり、まだ残っているのに残っていないと錯覚してしまう事があります。
そうならない為にも自分の意思をしっかりと固めておくことが重要ですね。
まとめ:涙袋ヒアルロン酸は量と回数に注意
涙袋のヒアルロン酸は適度に注入すれば立体的で魅力的な目元になりますので私としてはすごくおすすめ。
しかし量と回数を多くしてしまうと思った以上にパンパンに膨れ、シワ、弛みが引き起こされる場合があります。
儲け主義の美容クリニックですとストップをかけずにどんどん患者の希望に沿って注入してきます。
一方患者の事を思っている良心的な美容クリニックというのは途中でストップをかけてくれるクリニックです。
その点を忘れないように。
ー今日は以上です。
参考文献
・高須クリニック(最終閲覧日:2021年1月6日)
https://www.takasu.co.jp/topics/column/skin/20.html?deqwas_inflow=col0101050&deqwas_tg=col
・ジョウクリニック(最終閲覧日:2021年1月6日)
https://www.joeclinic.jp/menu/anti_aging/column/04-09
・日暮里眼科クリニック(最終閲覧日:2021年1月6日)
https://www.nipporieyeclinic.com/eye/eye23.html