
ーこんにちは、元美容外科カウンセラーのちゅる美(@tyurumi3)です。この疑問に私自身の体験談からお答えします。
本記事の内容
- プラセンタ注射とは
- プラセンタ注射は効果ない!?週一で打っていた私の体験談と本音
- 少しでもプラセンタ注射の効果を上げる大切なポイント4つ
- プラセンタの安全性と将来的なリスクについて
結論を言うと、私にはプラセンタ注射が合っていました。というのも肝臓の機能が悪く、若年性更年期障害もありましたのでその改善の為に役に立ったと思います。美容面においてはプラセボかもしれませんが肌がツルツルし透明感もアップしたように感じました。とはいえ回数、費用を考えるとそこまで積極的にはお勧めできません。
これらを踏まえた上で、プラセンタ注射を約5年間継続して得られた効果や、効果を得る為の通い方のポイントなどについて詳しく解説します。
※総じて美容医療は医学的根拠が示されにくい部分があり所説もある為、医師により考えも異なります。効果については個人差があり、あくまでも筆者個人の体験に基づく主観的な内容である事をご理解下さい。
目次
プラセンタ注射とは
プラセンタ注射とは人の胎盤から抽出した有効成分を注射するというものです。
プラセンタエキスにはアミノ酸、タンパク質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラルなど栄養が豊富に含まれていますので、これらの作用によって体の様々な不調や肌を美しくする作用があると言われています。
ラエンネック、メルスモンの二種類が厚生労働省で承認されており、それぞれ下記の症状に対し保険が適用されています。
- ラエンネック:肝機能障害
- メルスモン:更年期障害・乳汁分泌不全
プラセンタ注射は美容にも良いと言われており、多くの医療機関で接種が可能ですがその際は自費になります。
具体的な美容上の効果として、
- 若返り
- 美白作用
- 美肌作用
などが期待されているのですが、その他にも肩こり、疲労回復、アレルギー予防など、様々な効果があると言われています。
プラセンタ注射は効果ない!?週一で打っていた私の体験談と本音
プラセンタ注射は効果ないっという声をよく聞いたものですが、私の場合は効果ありました。
2015年から2020年8月までずっと継続していたのでその長期継続による恩恵だと思っていますが、多少のプラセボも否めません。
※現在は妊活の為中止しています。
体感した効果や本音を以下解説します。
- 即効性は無いが…効果はあった!!
- 気持ち的に美肌に近づけた気がした【プラセボ効果】
- 今プラセンタ注射をやめる事への恐怖感
- 積極的にはお勧めしません
即効性は無いが…効果はあった!!
即効性に関してはほぼ無し。
まぁそうだろうなと思っていましたので、最低でも3か月は打ち続けようと思っていました。
よく下記のようなプラセンタ注射の感想を目にしませんか?
- 注射直後から体が軽くなりました
- 一か月位経過したらメイクのノリがとても良かったです
- 打った翌日、二日酔いしにくくなりました
- 打ってすぐ、その月の生理前のPMS症状が改善されました
残念ながら、打ち始めて直ぐにこのような効果は全く感じませんでした。
しかし、プラセンタ注射を打ち始めて4か月経過後、なんだか太ももがツルツルするという嬉しい肌変化がありました。肝心の顔ではなく太ももという…。
それに加えて、体全体のかったるい感じや体が火照る更年期のような現象、生理前の肌荒れも緩やかに改善されていったように思います。
緩やかに、なので、劇的ではなく、なんか良いかもっという程度ですね。
ただ、それが本当にプラセンタ注射の作用なのかどうかは分かりかねますが。
気持ち的に美肌に近づけた気がした【プラセボ効果】
さかのぼる事2015年、プラセンタを打ち始めた私は、
「お金を払って痛い思いをして注射を打ったのだから、なんだか綺麗になれた気がする~♪」
という自己満足がものすごくありました。
最初の頃は上腕に筋肉注射していたのですが、肩に近い場所に打つだけあってなんだか肩こりが解消されたような気もしたんです。顔にも近いので肌に透明感でたかもっとも思っていました
いや…プラセボでしょ。っと当時から気づいていましたが、それでもお金払って痛い思いして打ったのだから何かしら効果を認めたい、実感したいという心理があったのでしょうね。
プラセボに関しては別に悪い物とは思っていません。綺麗になれた気がする~っというのは自信につながりますし、綺麗になれることで毎日がちょっと楽しくなりますから。
今プラセンタ注射をやめると今までのが台無しという恐怖感
プラセンタ注射歴5年以上の私。先述の通り緩やかな効果は体感できましたが、そこまで突出した効果は正直感じていません。
「まぁ、なんとなく疲労が少ないし、生理前ニキビが割と小さいし、太ももツルツルしてるし~更年期っぽいのも無くなったし♪」
程度のマイルドな実感位なので、第三者からすれば、「もうやめれば?」っと言いたいところでしょうし、実際に主人に言われました。
しかしそれでも私は、ある呪縛に取りつかれているので止められなかったのです。
- 今止めたら、過去打ってきたすべてが台無しになるのではないか
- 今止めたら、ニキビひどくなったり、更年期みたいな症状が復活するのではないか
そういう恐怖感が付きまとうようになってしまったわけでして、ある意味依存症になっていたのだと思われます。
ですから私は5年もの間ずっとダラダラとプラセンタ注射を続けてきたわけです。
とはいえ、効果はそこまで感じられなくても日々の食生活で栄養が偏りがちでしたから、栄養豊富なプラセンタ注射を続けていても損ではなかったと思っています。
現在は妊活の為中止していますが、妊娠を諦めたり、運よくお子を授かって出産~授乳が終わったらまた接種するかもしれません。
積極的にはお勧めしません
しかしプラセンタ注射の効果を得るにはそれ相応の回数が必要ですし、効果と言ってもそこまで突出しておりませんから積極的にはお勧めしません。
お金と時間に余裕があり、毎回の痛みがストレスでなければ受けてみても良いと思います。
もし最初から続けられそうにないなという方はお金の無駄なので辞めた方が良いです。数回の接種では効果がほぼありませんから。
少しでもプラセンタ注射の効果を上げる大切なポイント4つ
私は最初からプラセンタ注射の効果的な量と頻度について熟知していたので、適切な来院によりマイルドながらも効果を実感できたのかもしれません。
プラセンタ注射、全然効果無いんだけどーっという方の為に重要なポイントを4つ挙げますので是非参考にしてください。
- ①:プラセンタ注射の量
- ②:プラセンタ注射を打つ頻度と回数
- ③:注射を打つ場所
- ④:サプリメントとの併用
①:プラセンタ注射の量
プラセンタの量は、5アンプルまでは量と共に効果も比例するといわれていますが、それ以上だと変わらないと言われています。
※所説あり。勤務先のクリニックでは上記のように教えられました。
1回の注射で5アンプルは相当な量なので、臀部、上腕それぞれ左右など部位を分けて注射する場合があります。
しかし費用的な問題もありますから、最初の3か月は1回あたり3アンプル程打つと良いと思います。3か月以降は2アンプルを継続的に注射するのがベストかと。
上記は私の勤務先や通っていた美容クリニックでの情報が元となっています。参考までに他のクリニックでの推奨量について下記記載します。
疾患によって異なりますが、一回の注射に用いる注射剤の量は1~10A(アンプル、1Aは2ml)であり、平均的な量は一回2~5Aといったところです。…回数は週1回~2週間に一回が平均的な回数です。患者さんによっては、月1回でよい場合もあります。これも疾患や症状の重症度によって異なります。
引用元:一般財団法人 日本胎盤臨床医学会
1~10Aの範囲で適宜増減。最初の3か月は治療間隔を短くした方が、効果を実感しやすい。
・週2回:1回2~3A
・週1回:1回3~4A
・10~14日に1回:4~6A
・3週間に1回:6~8A
・1か月に1回:8~10A引用元:ひのわクリニック鶴見
②:プラセンタ注射を打つ頻度と回数
プラセンタ注射の効果は3日間程続くと言われているので、週に1回は最低でも打った方が良いと私は考えます。
特に最初の3か月までは週に2回。それ以降は週に1回というように徐々に減らしていっても大丈夫かと。
打ち始めはまずプラセンタのパワーにアクセルをかけることが大切です。
プラセンタ注射の量と頻度【私の場合】
量 | 頻度 | |
~3か月 | 3A | 週2回 |
4か月目~1年 | 2A | 週2回 |
2年目~ | 2A | 週1回 |
上記はあくまでも私が打った時の一例です。
③:注射を打つ場所
打つ場所によって効果の出方が変わります。
プラセンタ注射は、筋肉、皮下、静脈など、投与方法がクリニックによってバラバラです。
基本的に、ラエンネックは筋肉注射か皮下注射。メルスモンは皮下注射で打つようにとされており、静脈注射での投与は認可されていません。
しかし美容目的の場合自費診療になるので認可されていない方法で投与する事があります。
分かりやすい例だと、美肌注射というカクテル注射においてプラセンタ製剤を一緒に混ぜる事がよくあります。しかし静脈注射での投与は上記の通り認可されていません。

VC、アリナミン、トラネキサム酸、ラエンネックのカクテル注射
まぁそれはいいとして。
つまり、静脈、筋肉、皮下のどこに注射するかで効果のスピードや持続時間が異なってくるというのを知って頂きたいまでです。
- 静脈:血液にすぐのる為、即効性あり。しかし効果が切れるのも早い。
- 皮下:薬液の吸収速度は遅いが持続時間は長い。血中濃度がゆっくりと上昇する為、有効血中濃度を長時間持続できる。
- 筋肉:血管が豊富にある為、薬液の吸収速度が皮下注射の2倍程早くなる。薬液の吸収がスムーズなので、皮下よりも多くの量を注射することが出来る。
静脈注射>筋肉注射>皮下注射
という順番で即効性があり、
皮下注射>筋肉注射>静脈注射
という順番で持続性があるそうです。
このように、何処に打つかで多少なりとも効果の出方に差が生じ、実感も変わってくるかと思います。
④:サプリメントとの併用
常にプラセンタが体内にある事がベストです。
しかしプラセンタ注射の持続期間は3日間程度と言われているので3日おきに打つのを継続するのは難しいもの。そこで役立つのがプラセンタのサプリメントですね。
プラセンタ注射を打ちつつもプラセンタサプリメントを飲むことで、いつもプラセンタでお腹いっぱい状態。忙しくて注射受けられない時は、次に注射打つ時の為の繋ぎとしてもプラセンタサプリメントは効果的です。
私が今飲んでいるのが、プラセンタつぶと、医療機関専売品のポーサインです。

プラセンタつぶ

ポーサイン
由来生物、抽出法、濃度をしっかり調べ、なるべく注射と同じような効果が期待できそうっというものを厳選して選ぶようにしています。
是非自分なりに比較検討してぴったり合うサプリメントを見つけてください。
まとめ
プラセンタ注射の効果を上げる為には、こまめな接種を長期継続する事がポイント。最低でも週に1回、2Aは必要。接種できない時はサプリメントの併用が効果的。
プラセンタの安全性と将来的なリスクについて
プラセンタ注射はヒトの胎盤から抽出したものですから生物由来の製剤に位置づけられます。よって感染症などのリスクが度々話題になります。2018年にラエンネック製造の中止問題が起こったのは記憶に新しいかと。
『ラエンネックの使用を当面の間差し控えることに関するお知らせ』株式会社日本生物製剤
以下が、懸念されているプラセンタ注射のリスクです。
- 献血が出来ない
- ヤコブ病の懸念
- 未知のウイルスの可能性
献血が出来ない
厚生労働省の指示によりプラセンタ注射を過去1回でも受けた人は献血が出来ません。
これは、ヒト由来の製剤であるため理論上のリスクを否定できないからです。
一応の、念のための措置として、献血が出来ないようになっています。
変異型クロイツフェルトヤコブ病の懸念
一時期、変異型クロイツフェルトヤコブ病の感染リスクが懸念されていた時がありました。
しかし、十分に厳選された胎盤を使用しており、何重もの処理を施しており、かつ、仮にヤコブ病に侵されたプラセンタが混入されていたとしても、製造過程で不活性化されますので、あまり心配する必要はないそうです。
未知のウイルスの可能性
これまで、プラセンタ製剤に関して細菌、ウイルスなどの感染の発生報告はありません。
日本では、国内の医療機関に直接胎盤提供の依頼をし、安全な胎盤のみを原料として生産されています。また、日本におけるプラセンタ療法の歴史は長いので、それなりに生産に関してノウハウがあるのです。
しかし、今後新たな未知のウイルスに完成する危険性はゼロとは言い切れません。
なぜなら、メルスモン製造社も言っていますが、「感染症のリスクを理論的に完全に排除するのは困難」だからです。
製造過程においてプラセンタ中の血液はすべて除去されるので当然、注射剤には血液は含まれていません。しかしながら、今後同定される可能性がある未知のウイルスに感染する危険性は、現時点では0%とは言えません。
引用元:一般財団法人 日本胎盤臨床医学会
ちなみに、私の知人でプラセンタ注射1本で診療を行っていた医師がいます(現在閉院)。
彼の使用しているプラセンタ製剤はラエンネック、メルスモンとは違いドス黒いものでした。製造国、人種を訪ねても一向に教えてくれませんでしたので一体どういう物なのか謎のままです。一時期スーパープラセンタが流行りましたが、恐らくそれと同じ製剤なのかなっと思っているのですが…。
これらの製剤に関しては情報元があやふやなので、リスクを考えると避けた方が気持ち的に無難かもしれません(ごめんねMさん)。
まとめ:プラセンタ注射は長期継続してこそ効果が期待できる
結局、プラセンタ注射の効果は、緩やかであるもののそれなりに効果を実感しています。
しかし頻度や量、期間を考えると結構な出費となりますし、長期継続しないとそれなりに効果も薄いですから、それらを踏まえた上で受けてみると良いかもしれません。
1回だけ、3回だけ、10回だけ…というのは、正直お金をドブに捨てているようなものだと思っています。
プラセンタ注射、やるかやらないか、この記事を読んでもう一度考え直してみてください。
ー今日は以上です。
参考文献
・西谷 雅史「プラセンタは赤ちゃんからのプレゼント―プラセンタに対する誤解を解く」(最終閲覧日:2021年1月27日)
http://jplaa.jp/images/pdf/PDF-gokai.pdf
・吉田 健太郎「プラセンタ療法の誤った情報に対して、その誤解を解く―静脈注射および点滴投与の危険性について」(最終閲覧日:2021年1月27日)
http://jplaa.jp/ppt/yoshida.pdf
・一般財団法人 日本胎盤臨床医学会「プラセンタ治療に関するQ&A」(最終閲覧日:2021年1月27日)
http://jplaa.jp/faq.html
・メルスモン製薬株式会社(最終閲覧日:2021年1月27日)
https://melsmon.co.jp/index.html