
ーこの疑問にお答えします。
本記事の内容
- 日焼け止めが効果ない?数値の過信に要注意
- 日焼け止めの正しい扱い方と塗り方
私は元エステティシャンであり、美容クリニックでカウンセラーをしていた経歴があります。そんな私が本記事で、日焼け止めの数値に関する誤解や、正しい塗り方をお伝えします。
目次
日焼け止めが効果ない?数値の過信に要注意
日焼け止めが効果ないと感じている方は、数値を過信しすぎだから、というのが理由の一つです。
詳しく見ていきましょう。
- PA、SPFとは
- 日焼け止めの数値の実態
PA、SPFとは
日焼け止めにはPA、SPFのそれぞれの数値がかかれていますね。以下の通り。
- PA:A波の防御指数の事。皮膚が褐色になるサンタンの予防目安。「PA+++」と表示され、+が多いほど効果があります。
- SPF:B波の防御指数の事。皮膚がヒリヒリ赤くなり、炎症反応を起こすサンバーンの予防目安。「SPF50」と表示され、数値が大きければ効果があります。
指数が高ければ高いほど効果があります。
なので、皆さんは自分の行動(出勤、レジャー、買い物etc…)に合う数値の日焼け止め、化粧下地を選ぶことと思います。
しかし、この数値の計測方法を知ると、日焼け止めを塗っているのに効果が無かった理由が見えてきます。
日焼け止めの数値の実態
日焼け止めの数値をだすための実験がどのように行われているかご存知ですか?
SPF、PAの評価方法は、国際標準化機構である「ISO-24442」「ISO-24444」を元にし、日本化粧品工業連合会で規定さた方法で行われています。
1cm2当たりに2mgまたは2µLの試料を被験者の皮膚に塗布して人工太陽灯による照射を行い、塗布した場所としない場所の最小紅化時間を測定します。
出典:JASCO日本分光
人間の肌に1㎝×1㎝あたり、2mgの日焼け止めを塗って紫外線をあててその変化をみるのです。
しかしこの量、かなり多いのです。顔が白くなり、ドベドベの状態になる程の量なのです。普通に私たちが塗っている量よりも明らかに多い。
と言われてもなかなかイメージしにくいと思うので、実際に顔に塗る量を計算してみました。
アジア人女性の顔の平均表面積:371㎠
アジア人男性の顔の平均表面積:419㎠
計算しにくいので男女合わせて400㎠として計算
2mg×400㎠=800mg
800mg=0.8g
よって、1回あたり0.8gが平均の日焼け止めの量という事になります。実際重さを測ってみると、このようになりました。
0.8gは少ないように感じますが、実際塗ってみるととても多いんです。真っ白になり、ギトギトになります。
こんな量の日焼け止め、皆さん普段塗りますか?塗らないですよね。
しかし、たっぷりと塗らないと本来の日焼け止めの効果を発揮することが出来ないのです。
結論、べた塗りすればその数値通り日焼け止めとしての効果を実感できるかもしれないが、現状、普段私たちが塗る分には「数値が下がっている」か「あまり意味が無い」、そういう事です。
日焼け止めの正しい扱い方と塗り方
日焼け止めの数値の実態を知ったとこで、どういう風に日焼け止めとお付き合いしていけば良いのかを説明します。
以下の通りです。
日焼け止めの効果が無かった方は是非実践して日焼けを防ぎましょう。
- 【扱い方】日焼け止めをサブ的扱いとする
- 【塗り方】たっぷりと、こまめに塗る
【扱い方】日焼け止めをサブ的扱いとする
酷な事ですが、日焼け止めだけで日焼けを防ぐという考えは捨ててしまいましょう。
日焼け止めをサブ的扱いとし、地面からの照り返し防止、空中の粒子からの紫外線の散乱防止として使うのです。
直接的な紫外線に対しては、日傘、つばの広い帽子、手袋、服装で遮るのが最強です。
また、今では「飲むタイプの日焼け止め」もあります。有名なのが「ヘリオケア・ウルトラ」。植物の力で体内から紫外線ダメージを軽減してくれるので私も愛用しています。
こちらもサブ的な扱いとはなりますが、飲んでおくと安心です。
シダ植物から抽出されたFernblockという成分を配合。 内側から紫外線によるメラニン生成、DNA損傷を防止。
日焼け止めは数値の評価実験の通り、たっぷり塗らないと効果半減です。でも、このようにサブ扱いにすることで、そこまで沢山塗らなくても良くなります。
とにかく、日焼け止めを過信しすぎて頼るのはいけません。完璧に日焼けを防止したいのなら、あらゆるアイテムを組み合わせることが一番です。
【塗り方】たっぷりと、こまめに塗る
とはいえ、外でレジャーを楽しむ時など、日傘や服装で紫外線を遮る事が困難な場合があります。
日焼け止めに頼るしかないのですが、その場合は塗り方を工夫しましょう。
日焼け止めはたっぷりと手にとって叩くように馴染ませていくのが正しい塗り方です。
ポンポンと少しずつ塗り広げては日焼け止めをまた手に取りまたポンポン、の繰り返しです。特に鼻、頬骨あたりは焼けやすいので更に塗り重ねます。
汗や皮脂などで日焼け止めが流れてしまうので、なるべくこまめに塗り直すことが大切。

ですよね。
なので、メイクの上からでも使える日焼け止めスプレーを使ったり、日焼け止め効果のあるパウダーを上から塗りましょう。それならメイク崩れも起きにくいでしょう。
まとめ:日焼け止めは効果が無い?いいえ、数値を過信するからです
日焼け止めが効果ないっと思っている方は、日焼け止めの数値にとらわれすぎているのが原因の可能性大。
なので、日焼け止めをサブ的な扱いとし、日焼け止めだけで防ぐ場合はたっぷりこまめに塗ることを心がけてください。
シワ、弛み、毛穴、乾燥などのエイジングサインの原因として、一つに紫外線による光老化があります。いつまでも若々しく健康的な肌でいる為にも紫外線対策は大切ですね。
ー今日は以上です。