美容医療

タトゥーはデメリットだらけ。タトゥー除去の現実から解説します

2021年1月1日

タトゥーはデメリットだらけ。タトゥー除去の現実から解説します

 

こんにちは、元美容クリニックカウンセラーのちゅる美(@tyurumi3)です。

性別問わずタトゥーを入れている方をよくみかけます。スポーツ選手、アイドル、映画、ドラマの影響などもありファッション感覚で楽しむ方が増えている印象ですね。

しかし日本国内においてはまだまだタトゥーへの印象は悪く、就職にも影響が出ているという現状を忘れてはいけません。

私は以前美容クリニックで働いていたのですが、若気の至りでタトゥーを入れてしまい後悔している方達を多く見てきました。

タトゥー除去の相談に来た患者の殆どがレーザーや手術で簡単にタトゥーを消せると考えている事が実に多いのですが、現実はそう甘くなく、痛みと高額な費用、そして完全には消し切れないという現実を何例も見てきました。

だからこそ言います。

 

タトゥーはデメリットだらけだからいれない方がいい。

 

実際にタトゥー除去の現場にいた私だからこそ、タトゥーのデメリットについてお伝えしたいと思います。

これからタトゥーを入れたいと思っている方は、この記事を読んで改めて熟考した上で良い判断をして頂きたいと思います。

 

本記事の内容

  • タトゥーのデメリット
  • タトゥー除去に至った患者の動機
  • タトゥー除去レーザー、手術、植皮の現実
  • 症例写真の現実

 

ちゅる美

ちゅる美(@tyurumi3)

有資格エステティシャン、美容整形外科カウンセラー勤務時代に得た知見を基に美容情報を発信。執筆内容により、各医療機関、日本美容外科学会(JSAS)、日本美容皮膚科学会、医薬品インタビューフォームなどの情報を参考文献とする場合があります。

詳しいプロフィール

私の働いていた美容クリニックについて

まず最初に、私の働いていた美容クリニックについて、関係者に身バレしない程度にお伝えします。

いかに私がタトゥー除去の現場をみてきたのかが分かって頂けるかと思います。

 

勤務先のクリニック(個人クリニック)は美容クリニックですので美容整形、美肌治療など美容全般を診ていましたが、中でもタトゥー除去に関しては院長のこだわりが大変強く、オタクと言って良い位研究と実験を繰り返していました。

クリニックのHPではタトゥー関連のマニアックで濃い内容が多かった為、患者の半数はタトゥー除去でした。丸一日全員タトゥー除去の患者で埋まっていた日もあったほどです。

院長は「タトゥー=非行」という考えでして、タトゥーを入れた若者を反省させて社会に送り出したいという気持ちから、未成年者の方に限り無料でタトゥー除去を行っていました。その際は自分のこれまでの行いの反省、社会貢献の意思を作文に書かせてから除去を開始するという、なんともシュールなものでした。

いかに通院回数を減らしてタトゥーを広範囲除去できるか、という点の研究に非常に熱心でして、乳房再建術からヒントを得て独自のタトゥー除去法を生み出したりするほどでしたね。

タトゥー除去への情熱が功を奏してテレビ番組で取り上げられたり取材まで受けるという事態になりました。

個人クリニックでしたからカウンセラーという立場の私でも処置の介助や動画撮影など、タトゥー除去の行われているオペ室に頻繁に出入りしていました。ですから私は多くの方の術中の様子を見てきています。

 

タトゥーのデメリット3つ

タトゥーはデメリットばかりでメリットは殆どないというのが私の考えです。せいぜいメリットは「かっこいい」という自己満程度のものじゃないでしょうか。

私も昔はタトゥーを入れたいと思ってい時期がありましたが、自己満とデメリットを天秤にかけた結果タトゥーを入れないことに決めました。

タトゥーのデメリットは下記の通りです。

 

タトゥーのデメリット3つ

  • 就職しにくくなる
  • MRI検査を断られる場合がある
  • デザインを簡単に変えられない

 

 

①就職しにくくなる

あちら方面の方や罪人に刺青が施されていた歴史がある日本において、タトゥーへの偏見は今でもしっかり残っています。

ですから大手企業への就職の際にはタトゥーが入っていると不利になることが多いのが現状。実際にとある自動車会社では社内規律がとても厳しく、タトゥーが入っている人は不採用になりますし、入社後にタトゥーがバレてしまうと解雇されます。

面接の際にタトゥーの有無について聞いてくる会社もありますし、入社後の研修時に服を脱がされてチェックされる事さえあるそうです。

勤務先の患者でタトゥーが原因で解雇された方が何人かいましたし、再就職の為にタトゥーを取らざるを得ない方が非常に多かった現実は、まさに国内社会におけるタトゥーへの悪い印象と偏見が未だ残っている表れと言えます。

 

②MRI検査を断られる場合がある

タトゥーが入っているとMRI検査を断られる場合があります。これはタトゥーの顔料に含まれる酸化鉄に高周波電力が反応し、火傷する可能性がある為です。

とはいえ、撮影部位以外のタトゥーなら問題なく検査できますし、タトゥーが入っている場合は技師が設定を変えるなど適期対応してくれますので絶対MRI検査が受けられないという訳ではありません。

しかし火傷のリスクが少なからずあるのならタトゥーは入れない方がいいのでは。

 

③デザインを簡単に変えられない

タトゥーは一度入れたら一生消えません。

  • やっぱ龍はかっこいいなぁ~
  • 背中に観音様いれると迫力満載!
  • 谷間に蝶々いれてセクシーアピール
  • 交際相手の名前いれていつでもラブラブ

タトゥーを入れる時はその時の自分の価値観に合うデザインを入れる事と思います。

しかし自分の価値観は年々かわってくるものです。

当時はかっこいいと思っていた龍や観音様が突然ダサく感じる日が来るかもしれません。谷間強調の為の蝶々が娼婦みたいで恥ずかしく思う日が来たり、交際相手の名前入れたけど別れた等、そのデザインを入れた事への後悔の気持ちが沸き上がる日が来る可能性もあります。

しかし一度入れたタトゥーは何らかの治療をしない限り消えません。

タトゥー除去をすると、今度は費用、痛み、時間がタトゥーを入れた時以上の苦しみとなって返ってきます

 

 

タトゥー除去に至った患者の動機

勤務先のタトゥー除去の患者さんは他の美容医療と違って通院回数が多いですから、その分患者とクリニック側との信頼関係が構築しやすかったですね。

麻酔クリーム中にタトゥーを入れた理由やタトゥーのデザインの意味、タトゥーを除去したい理由などよく話してくれたものです。

タトゥー除去に至った患者の動機について下記にまとめました。

 

タトゥー除去をした患者の動機

  • 就職に支障が出るから
  • 温泉、プール、ジムに行けず、旅行も限定される
  • デザインがダサく感じてきた
  • ほるのが痛くて途中で断念したからリセットしたい
  • 結婚相手の両親の偏見が気になる
  • ウエディングドレス着たいから
  • 子供が生まれたから

 

一番多かったのが就職に響くという動機。次に多かったのが、子供と海やプールで遊びたいからという動機でした。

就職、子供の誕生等、大きなライフイベントによる生活の変化がタトゥー除去の動機づけとなっている印象です。

まれにですが、かっこいいからタトゥー入れてみたけど、痛みのあまり途中で断念したからリセットしたい、という患者や、タトゥーのデザインが下手過ぎて消したい、という方もいました。

後者の患者のタトゥーは誰が見てもヘタクソなデザインでして、症例写真撮る際につい笑ってしまったのを覚えています。

 

 

タトゥー除去は完全に消える?現実はそう甘くない話

タトゥー除去をしにくる患者の殆どは「すぐ消える」と短絡的思考の方が殆どでした。

これは商魂たくましく営業されている美容クリニックHPによる誇大広告によるものだと思いますね。

  • 高性能レーザーで確実に早く取れる
  • 独自技術で傷跡が目立たない
  • ダウンタイムが少ない
  • 麻酔クリームで痛みが無い

といった具合でしょうか。

しかし、タトゥー除去はレーザーにしろ手術にしろ、すぐ完全に消えるものではありません。

タトゥーのサイズや配色、顔料の種類にもよりますが、費用や痛みはそれなりのものですし、かといって思った以上に消えない事が良くあり、傷跡も残ります。これが現実です。

タトゥー除去の現実はそう甘くないという事を、以下私の知見から処置別にお話しします。

 

レーザー除去

タトゥー除去レーザー

色に合わせた設定でレーザー照射

タトゥー除去レーザー

複数回の照射で色が抜ける

 

タトゥー除去レーザーは手術では無いので割とハードルが低いと思われがちですが、そんな短絡的思考は消し去ってください。

勤務先のクリニックでは、黒、黒以外のカラフルな色に対応できるよう、「WON-COSJET-TR」、「TRI-BEAM」、「FOTONA-QX-MAX」のレーザー機器を用いており、更に「フラクショナルレーザー」を組み合わせた複合治療をしていました。

学生が自分でほったポイントタトゥーは2、3回で綺麗に除去できましたし、淡いボヤっとしたポイントのカラータトゥーは5回ほどの照射で8割程除去できました。

しかしこれらは結果の良かった症例にすぎません。効果は人それぞれで、5回以上照射しているのになかなか消えないものやビクともしないものまで様々。入っている色の種類や深さ、使用している顔料等によってレーザーの効果には大きな差異がありました。

私の知見では、レーザーによって完全にタトゥーが消えた症例は学生が自分でいれた小さなタトゥー位で、あとは大体除去しきれない印象しかないですね

運よく消えたとしても所々色が残っていたり、除去した部位が他の皮膚の色に比べて白っぽくなっているなど、タトゥーの痕跡は残ります。

 

健常皮膚と全く同じ状態に戻す事はできません

 

また、レーザー照射はかなり痛みを伴います。途中で休憩したりドルミカムを注射して照射継続した方もいます。威勢よく背中にタトゥーを入れているいかつい方がレーザー照射中に痛みのあまり泣いて震えている事もありました。

そしてレーザー照射後は出血と水膨れが生じ何とも痛々しく、患者さんの痛みも相当なものでしたね。

 

ちゅる美
麻酔クリーム塗って、かつ冷却しながら照射してても痛いんです。

 

タトゥー除去レーザーは1回で消えるものでは無いし、2,3か月に1回のペースで照射する必要があるので期間も費用も思っている以上にかかります。

 

切開縫合手術

タトゥー除去手術

皮膚の伸展を考えて切開。

タトゥー除去手術

縫合。

 

タトゥー除去レーザーでちまちま治療を行うよりも、手術で切開縫合した方が手っ取り早いですね。

しかし皮膚の伸展具合によって1回の手術では除去できず、複数回手術が必要になる場合があります。そして手術の場合は切開線が残るわけですが、それは一本の真っすぐな傷跡ではない場合が結構な頻度であります。また、人によってケロイドになる場合もあります。

手術の際は特に局所麻酔が辛そうでした。

鮮明に覚えているのが足首の切開縫合手術の患者さん。麻酔の注射でかなり痛がっており、うめき声発生。痛がる患者さんの腕を「頑張れ~」っとさすっていた看護師Eさんが懐かしいですね。

 

院長オリジナル手術

タトゥー除去手術

サーフロ―を埋入し、テグスを通す。

タトゥー除去手術

テグスをぎゅーっと縛って皮膚を伸展させる。そして後日切開縫合。

 

関係者への身バレ防止の為、手術名を「院長オリジナル」とします。

このタトゥー除去手術は、通常複数回かかる切開縫合手術をなるべく少ない回数で除去する為の方法です。

乳房再建の際、皮膚をある程度伸ばしてからバッグを挿入する方法がとられるのですが、このやり方を院長がタトゥー除去に応用したものです。皮膚をぎゅーっと縮ませて皮膚をある程度伸ばしてから後日切開縫合するという流れです。

私が勤務していた時は院長がまだ実験段階中でして、症例数もまだ少ない状態でした。が、確かに手術の回数は通常の手術より減りましたね。

しかし皮膚を伸ばしている期間は痛みが伴いますし、手術前処置も必要になります。患者によっては思った以上に皮膚の伸びが悪くうまくいかなかった事もありましたので、画期的な術式だとしてもやはり広範囲なタトゥーを除去するのはそう簡単ではないですね。

 

植皮

タトゥー除去植皮

皮膚を薄くスライス。

タトゥー除去植皮

皮膚を分離し、表皮層のみ移植。

 

植皮によるタトゥー除去は切開縫合で複数回治療する為の時間を短縮させたい方に適した方法ですが、そこまで症例数は多くありませんでした。

タトゥーの色の深さや状態により上手くいかない事も多々あり、生着しないこともあれば、ケロイド、瘢痕になる事もしょっちゅうでしたので、これらのデメリットを話すと植皮以外の術式を選ぶ方が多かったといった感じですね。

一見植皮の方が完全にタトゥーも消えそうなイメージがありますが、その後の傷跡をみると現実はそう甘くなく、私の主観としては、植皮よりも切開縫合の方が傷跡は綺麗ですね。

植皮はタトゥーの色は消えてもその範囲よりも大きい傷がドカンと残ります。

 

症例写真の現実

皆さんはタトゥー除去にあたりネットから検索して症例写真や料金表などをみてクリニックを決められるかと思います。

そしてクリニックに行くとタトゥーが見事に薄く消えている症例写真を見せられながら説明を聞く事となります。

私の勤務先のクリニックでは良い例も悪い例もきちんと見せながらカウンセリングを行い、またHPでもまだ治療途中の症例をアップしたりするなど常に正しい情報を公表していました。

しかし中にはそうじゃないクリニックもありまして、患者が見せられている症例写真のほとんどが結果が良かった症例のみの場合があります。中には自分のクリニックの症例ではなく、レーザー会社が出している症例写真を見せたりしている所だってあります。

良い症例だけを見てしまうと、タトゥー除去って意外と簡単にできるんだっと淡い期待を抱いてしまうものです。

しかし全項で説明したようにタトゥー除去はそう簡単にいきません。

 

 

まとめ:タトゥーはデメリットばかりでおすすめしない

総じてタトゥーを入れる事はデメリットが多く安易な気持ちで入れるものでは無いと私は思います。

医療の進歩によりタトゥーは完全ではないもののある程度は消せる時代になっていますが、魔法では無いので一度入れたタトゥーを早急に完璧に消すのは極めて困難であり、治療には思った以上に根気がいりますし、時には諦める気持ちも必要になります。

タトゥーをいれた時よりも除去の方がはるかに高額で痛みも強く時間もかかる、これが現実です

  • 龍を背中に背負ったいかつい男性でもレーザーの痛みで泣きます。
  • 除去の為にウン十万(百)かかり家計に重くのしかかってきます。
  • 人によって1年以上タトゥー除去の為にクリニック通いが続きます。

 

あなたがもしタトゥーを入れたいと思っているのなら、今現在の自己満の為だけじゃなく将来の事も視野にいれた上で良い判断をしてください。

 

ー今日は以上です。

ランキング参加中。クリックしてくれると嬉しいです。

  • この記事を書いた人
  • 最新記事
ちゅる美

ちゅる美

水野ちえ美(ちゅる美) 日本エステティック業協会認定エステティシャン 【経歴】美顔、痩身、脱毛エステサロン勤務▶美容整形外科クリニックにて美容カウンセラー▶美容ライター

-美容医療

© 2021 ちゅる美ブログ Powered by AFFINGER5