
ーその疑問にお答えします。
はっきり言って、軽いニキビには良いかもしれないが、期待しない方がいいでしょう。
本記事の内容
- オロナイン軟膏は全てのニキビには効果が無い
- 全ニキビに効果が無い理由
- ネットで話題の、間違ったオロナイン軟膏の塗り方
- オロナイン軟膏は正しく使えば良い薬です
この記事を書いている私は、美容クリニックカウンセラーの経歴があり、自身も長年ニキビに苦しめられています。そんな私が、オロナイン軟膏がニキビに本当にいいのかを説明します。
オロナイン軟膏信者の方は気分を害するかもしれません。
目次
オロナイン軟膏は全てのニキビには効果が無い

引用元:オロナイン公式HP
ネットやSNSでオロナイン軟膏がニキビの神薬だと崇拝されていますが、成分的に言うと少々間違いがあります。
オロナイン軟膏は消毒薬です。
よって、消毒だけで治りそうな軽度のニキビには効果が見込めるかもしれませんが、白ニキビ、炎症性ニキビ、しこりニキビには適切ではないと言えます。
それについて深堀していきます。
全ニキビに効果が無い理由
オロナイン軟膏が全てのニキビに効果が無い理由、それはシンプルです。
先述したように、オロナイン軟膏はたかが消毒薬だから。これにつきます。
成分表を見れば一目瞭然です。
オロナイン軟膏全成分
クロルヘキシジングルコン酸塩液、ラウロマクロゴール、ポリソルベート80、硫酸Al/K、マクロゴール、グリセリン、オリブ油、ステアリルアルコール、サラシミツロウ、ワセリン、自己乳化型ステアリン酸グリセリル、香料、精製水
有効成分はクロルヘキシジングルコン酸塩液という消毒成分。手指、皮膚の消毒、外科手術にも使われています。あとは添加物として湿潤剤、非イオン性界面活性剤、軟膏基剤などが入っています。
はい、オロナイン軟膏は消毒薬です。ニキビ菌を殺菌する事はできるでしょう。
しかし、殺菌だけではニキビは治りません。ここでニキビの原因と症状を改めて振り返りましょう。
ニキビの原因と症状
ニキビは、新陳代謝の乱れや皮脂過剰分泌によって毛穴が詰まることで起きます。すると、排出されない皮脂が更に毛穴に溜まり、皮脂を栄養としているアクネ菌が繁殖し、炎症を起こして膿を作り、発疹となります。炎症が進むと毛穴の壁を破壊し、組織が硬くなって瘢痕を残してしまう事も。
- 毛穴の詰まり
- 皮脂過剰分泌
- アクネ菌増殖
この3つがニキビの原因なので、これらにアプローチをかけなければニキビは治りません。また、炎症しているニキビには抗炎症剤で鎮静させる事も必要です。
よって、オロナイン軟膏はアクネ菌の殺菌だけですから、全てのニキビに効果があるとは言えないのです。
私なら、わざわざ消毒剤だけの薬は塗りませんね。ドラッグストアでオロナイン買うより、消炎、殺菌成分配合の「ペアアクネ」とか、角質軟化、殺菌、抗炎症成分配合の「アクネス」を買った方が効率的かつ効果的なのではないでしょうか。

ネットで話題の、間違ったオロナイン軟膏の塗り方
ネットの情報で一つ気になることがありました。
それは、「オロナイン軟膏の塗り方」。
オロナイン軟膏公式サイトには、以下のように塗るよう書いてあります。
オロナインH軟膏 使用法
ニキビ、吹出物には少量をかるくすりこんでください。べとつく場合は、タオル、ガーゼ等で拭きとってください。引用元:オロナイン公式HP
しかし、これとは全然違う塗り方をしている方が見えます。
「オロナイン軟膏をニキビにこうやって塗ると効果があった」っというものですが、これにも違和感を感じるし、推奨はしません。
下記2点です。
- ニキビの上にこんもりと塗る
- オロナイン塗ったら上から絆創膏
ニキビの上にこんもりと塗る
ニキビに塗る際、オロナイン軟膏をこんもりと、砂山みたいにして塗るという方法です。
これ、結構いるんですよね。オロナイン軟膏にとどまらず、他のニキビ薬でも同じことする方がいます。
しかし、沢山薬をのせてしまうと皮膚がただれたり、痒みが出る場合があるのでやめましょう。薬は患部に薄く塗布すれば大丈夫です。
こんもりと塗るのは意味ないですし、もったいないですよ。
オロナイン塗ったら上から絆創膏
オロナインのパックということでしょうか。
確かに薬は密閉療法をすることで吸収がよくなることがあります。アトピー治療におけるステロイドと亜鉛華単軟膏がまさにそうですね。
しかし相手はニキビ。潰れてしまったニキビへの湿潤療法としてはいいかもしれませんが、出来ているニキビには、ただ蒸れる原因になると思います。
蒸れてふやけて芯が出やすくなるっという口コミもありますが、それなら何もオロナインじゃなくてもいいのでは。
オロナイン軟膏は正しく使えば良い薬です
とまぁ、こんな感じで「ニキビへのオロナイン軟膏不適切論」を語ってしまったわけですが、オロナイン軟膏は正しく使えば良い薬です。
消毒薬の中でも刺激が無くて使いやすいので、あかぎれや、すり傷には重宝しています。まだ小さい軽めのニキビの殺菌としても使えます。
オロナイン軟膏は、徳島県の小さな製薬工場で生まれ、1953年に発売。それ以来多くの方から愛され、今も必ず薬局で見かけるロングセラー。
正しく使うことでもっとオロナイン軟膏の良さがわかり、もっと好きになると思います。
まとめ
「皮膚科の薬じゃニキビは治らなかったけど、オロナイン軟膏だと治った。」
それはそれで良いでしょう。なんでも合う合わないがありますから。
ただ今回私が言いたかったのは、ネット上では根拠のない情報が多すぎるという事。
オリジナリティー溢れる裏技的なのが非常に多く、それによって余計肌を荒らしてしまったという方も実際に多いのです。私も無知だった学生時代の時がまさにそうでした。キュウリを顔に貼ると白くなるとかww
ですから、それらを試す前に、しっかり成分や作用機序などを調べた上で実行する事が大切です。
補足ですが、ニキビの治し方については下記の記事にまとめているので是非参考にしてください。全て私の経験に基づく内容となっています。
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ー今日は以上です。